はじめに
簿記3級の試験対策、みなさん順調ですか?合格への近道は、やっぱり“練習問題をたくさん解くこと”!貸借対照表や損益計算書がスラスラ作れるようになれば、試験問題も怖くありません。
実は、普段から会社の決算書を眺めてみるだけでも、意外と勉強になるんですよ。今回は、よく出るポイントを押さえた30問を用意しました。手を動かして、一緒に合格を目指しましょう!
練習問題
仕訳(取引の記録・基礎知識)
取引を勘定科目と金額で正しく仕訳する問題。試験でも最も配点が高く、基礎力が問われます。
問題1
商品100,000円を仕入れ、代金は現金で支払った。
A. (借)仕入 100,000 (貸)現金 100,000
B. (借)現金 100,000 (貸)仕入 100,000
C. (借)仕入 100,000 (貸)売掛金 100,000
正解:A
解説:仕入は費用、現金は資産。商品を仕入れて現金で支払ったので、仕入を増やし現金を減らします。
問題2
得意先から売掛金50,000円を現金で回収した。
A. (借)現金 50,000 (貸)売掛金 50,000
B. (借)売掛金 50,000 (貸)現金 50,000
C. (借)現金 50,000 (貸)買掛金 50,000
正解:A
解説:売掛金の回収は、現金が増え売掛金が減る取引です。
問題3
事務用品2,000円を現金で購入した。
A. (借)事務用品費 2,000 (貸)現金 2,000
B. (借)現金 2,000 (貸)事務用品費 2,000
C. (借)事務用品費 2,000 (貸)買掛金 2,000
正解:A
解説:事務用品費は費用。現金で支払ったので現金が減ります。
問題4
家賃5,000円を現金で支払った。
A. (借)地代家賃 5,000 (貸)現金 5,000
B. (借)現金 5,000 (貸)地代家賃 5,000
C. (借)地代家賃 5,000 (貸)売掛金 5,000
正解:B
解説:地代家賃(費用)が増えて、現金(資産)が減ります。
問題5
商品30,000円を売り上げ、代金は掛けとした。
A. (借)売掛金 30,000 (貸)売上 30,000
B. (借)売上 30,000 (貸)売掛金 30,000
C. (借)現金 30,000 (貸)売上 30,000
正解:A
解説:売掛金(資産)が増え、売上(収益)が増えます。
問題6
電話代3,000円を現金で支払った。
A. (借)通信費 3,000 (貸)現金 3,000
B. (借)現金 3,000 (貸)通信費 3,000
C. (借)通信費 3,000 (貸)売掛金 3,000
正解:A
解説:通信費(費用)が増え、現金(資産)が減ります。
問題7
備品10,000円を購入し、代金は月末に支払うことにした。
A. (借)備品 10,000 (貸)買掛金 10,000
B. (借)買掛金 10,000 (貸)備品 10,000
C. (借)備品 10,000 (貸)現金 10,000
正解:A
解説:備品(資産)が増え、買掛金(負債)が増えます。
問題8
借入金20,000円を現金で返済した。
A. (借)借入金 20,000 (貸)現金 20,000
B. (借)現金 20,000 (貸)借入金 20,000
C. (借)借入金 20,000 (貸)売掛金 20,000
正解:A
解説:借入金(負債)が減り、現金(資産)が減ります。
問題9
従業員に給料8,000円を現金で支払った。
A. (借)給料 8,000 (貸)現金 8,000
B. (借)現金 8,000 (貸)給料 8,000
C. (借)給料 8,000 (貸)売掛金 8,000
正解:A
解説:給料(費用)が増え、現金(資産)が減ります。
問題10
商品100,000円を仕入れ、代金は現金で支払った。
A. (借)仕入 100,000 (貸)現金 100,000
B. (借)現金 100,000 (貸)仕入 100,000
C. (借)仕入 100,000 (貸)売掛金 100,000
正解:A
解説:仕入は費用、現金は資産。商品を仕入れて現金で支払ったので、仕入を増やし現金を減らします。
勘定記入・補助簿
総勘定元帳やT勘定への記入、各種補助簿(現金出納帳、売掛金元帳など)の記入や役割の理解を問う問題。
問題11
商品を現金で購入した場合、現金勘定の記入はどれか?
A. 借方に記入
B. 貸方に記入
C. 記入しない
正解:B
解説:現金で購入すると現金が減るため、現金勘定の貸方に記入します。
問題12
売掛金元帳の役割はどれか?
A. 商品の在庫管理
B. 得意先ごとの売掛金残高管理
C. 仕入先ごとの買掛金残高管理
正解:B
解説:売掛金元帳は得意先ごとに売掛金の増減や残高を管理します。
問題13
仕入帳に記録するのはどの取引か?
A. 商品の販売
B. 商品の仕入れ
C. 現金の受け取り
正解:B
解説:仕入帳は仕入れ取引を記録する補助簿です。
問題14
現金出納帳に記入するのはどの取引か?
A. 売掛金の発生
B. 現金での支払い
C. 商品の値引き
正解:B
解説:現金出納帳は現金の受払を記録します。
問題15
買掛金元帳の残高が増えるのはどんな時か?
A. 商品を仕入れた時
B. 買掛金を支払った時
C. 商品を返品した時
正解:A
解説:商品を仕入れると買掛金が増えます。
問題16
補助簿に該当しないものはどれか?
A. 現金出納帳
B. 総勘定元帳
C. 売掛金元帳
正解:B
解説:総勘定元帳は主要簿です。
問題17
売上帳に記録されるのはどの取引か?
A. 商品の仕入れ
B. 商品の販売
C. 固定資産の購入
正解:B
解説:売上帳は商品の販売取引を記録します。
問題18
現金出納帳の借方に記入する取引はどれか?
A. 現金で売上があった
B. 現金で商品を購入した
C. 買掛金を支払った
正解:A
解説:現金が増える取引は借方に記入します。
問題19
仕入帳の記入内容として正しいものはどれか?
A. 仕入先名・日付・金額
B. 得意先名・日付・金額
C. 商品名・仕入価格・数量
正解:C
解説:仕入帳には商品名・仕入価格・数量を記入します。
問題20
補助簿の役割として正しいものはどれか?
A. 取引の詳細管理
B. 決算書の作成
C. 税金の計算
正解:A
解説:補助簿は取引の詳細や集計を管理する帳簿です。
語句選択・理論
簿記用語や会計の基本概念、帳簿の種類や役割、損益計算書・貸借対照表の構成要素などの穴埋め・選択問題。
問題21
企業が一定期間ごとに財政状態や経営成績を明らかにするために行う手続きを何というか?
A. 決算
B. 仕訳
C. 伝票起票
正解:A
解説:決算とは、企業が一定期間ごと(通常は1年)に財政状態(貸借対照表)や経営成績(損益計算書)を明らかにするために行う手続きです。仕訳や伝票起票は日々の取引記録に関する用語です。
問題22
現金や預金など、すぐに使える資産を何というか?
A. 固定資産
B. 流動資産
C. 負債
正解:B
解説:流動資産は、1年以内に現金化または消費される資産のことです。現金や預金、売掛金、商品などが該当します。固定資産は長期間使用する資産、負債は返済義務のある借入金などです。
問題23
売上に直接関係する費用で、売上総利益を計算するために必要なものはどれか?
A. 販売費及び一般管理費
B. 売上原価
C. 営業外費用
正解:B
解説:売上原価は、販売した商品や製品の仕入れや製造にかかった費用です。売上高から売上原価を差し引いたものが売上総利益となります。販売費及び一般管理費は営業活動にかかる費用、営業外費用は本業以外の費用です。
問題24
貸借対照表の右側に記載されるものはどれか?
A. 資産
B. 負債と純資産
C. 費用
正解:B
解説:貸借対照表の右側には、負債(他人資本)と純資産(自己資本)が記載されます。左側には資産が記載されます。費用は損益計算書に記載される項目です。
問題25
次のうち、損益計算書の構成要素でないものはどれか?
A. 売上高
B. 貸倒引当金
C. 販売費及び一般管理費
正解:B
解説:貸倒引当金は貸借対照表の資産の部に記載される勘定科目です。売上高と販売費及び一般管理費は損益計算書の構成要素です。
決算・財務諸表作成
決算整理仕訳、精算表の作成、損益計算書・貸借対照表の作成や読み取りに関する問題
問題26
決算整理仕訳で、当期の未払利息が2,000円発生した場合の仕訳はどれですか?
A. (利息支払 2,000 / 現金 2,000)
B. (利息支払 2,000 / 未払利息 2,000)
C. (未払利息 2,000 / 利息支払 2,000)
正解:B
解説:未払利息は「まだ支払っていないが、当期の費用として計上する」ため、費用勘定(利息支払)を借方、負債勘定(未払利息)を貸方に仕訳します。
問題27
貸倒引当金の設定額を計算する場合、どの金額を基準にしますか?
A. 期末の売掛金残高
B. 期首の売掛金残高
C. 1年間の売上高
正解:A
解説:貸倒引当金は「期末の売掛金や受取手形などの残高」に対して、一定の割合で見積もります。期首残高や売上高は基準になりません。
問題28
次のうち、損益計算書に記載される項目はどれですか?
A. 現金
B. 売上高
C. 買掛金
正解:B
解説:損益計算書は収益と費用をまとめたものなので、「売上高」は収益項目として記載されます。現金・買掛金は貸借対照表の項目です。
問題29
決算整理で消耗品費の未使用分(期末棚卸高)が3,000円あった場合、正しい仕訳はどれですか?
A. (消耗品 3,000 / 消耗品費 3,000)
B. (消耗品費 3,000 / 消耗品 3,000)
C. (現金 3,000 / 消耗品費 3,000)
正解:A
解説:未使用分は「消耗品」として資産に振り替えます。よって、消耗品(資産)を借方、消耗品費(費用)を貸方に仕訳します。
問題30
貸借対照表の資産の部に該当しないものはどれですか?
A. 建物
B. 売掛金
C. 支払手数料
正解:C
解説:支払手数料は「費用」であり、損益計算書に記載されます。建物・売掛金は資産の部に該当します。
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